兵庫県宍粟市で与位の洞門を見学しました。
アクセス
国道29号を南に向かって走行中に、以前から訪れてみたいと思っていた与位の洞門が見えたので立ち寄りました。
駐車場
専用駐車場はありません。
車で訪れる場合、車の停車場所には注意しましょう。
最寄り駅・近隣交通機関から
JR「播磨新宮駅」から県道26号と国道29号を経由して約18.2 km
地図
与位の洞門
与位の洞門付近は揖保川に面する絶壁で、かつて「下乢の奇岩」(しもほきのきがん)と呼ばれ、奇景として有名な場所でした。
しかし宍粟奥地へと向かう交通の難所であったため、最初は明治36年( 1903年)ごろ村民が2年間を費やし羨道をほりました。
その後、昭和初年には荷車が通るように広げられ、さらに昭和43年(1968年)に大型自動車が通行できるよう改修され現在にいたります。
大正12年刊行の宍粟郡誌には以下のように記されています。
「田井より与位に至る途、揖保川の清流山脚を洗う処に二個の巨巖あり、
其の形頗る奇なり。巖頭には老松枝を伸べて空に翻り、断崖数十尋、
羊歯岩松の類これに叢生し、下部は碧潭に臨みて倒映の景奇絶なり。
もと桟橋を架して風到を添えたりしたが、今は隧道を穿ちて奇いよいよ加われり」
与位の洞門の景観
国道29号を南に向かって走行中、揖保川沿いの岩盤がくりぬかれ二つの短いトンネルが連なっている珍しい景観が見えました。
この羨道は「与位の洞門」といわれ、宍粟市の観光案内で見て以来、訪れてみたいと思っていた場所です。
車をわき道に停め、まず河原から洞門を眺めました。
羨道の構造躯体である岩盤は岩山と一体で、壁面からは木々が自生しています。
垂直に切り立った岩盤は高く重厚で、なかなか迫力があります。
壁面に見える規則性のある穴は、かつて桟橋があった頃の腕木を差し込んだ後です。
橋をわたってトンネルに向かいました。
トンネル内側はコンクリートで補強されています。
付近には祠が祀られ、案内板が設置してあります。
トンネルの道幅は狭く、少し圧迫感がありました。
車は十分通れますが、さすがにすれ違うことはできないでしょう。
この羨道は今も生活道として使われていて、見学している時も通行人や車が往来していました。
まとめ
与位の洞門では、岩盤をくりぬいた二つのトンネルが連なっている珍しい景観が見られます。
河原側からは、かつて奇勝「下乢の奇岩」と呼ばれ、また交通の難所であったことを偲ばせる峻険な絶壁が見られます。
基本情報
所在地
〒671-2512 兵庫県宍粟市山崎町与位
料金
無料
関連サイト
与位の洞門(よいのどうもん) – 宍粟市 – しそうツーリズム
写真撮影日
2014年4月