京都府福知山市にある長安寺に参拝して薬師三尊四十九燈の庭を観賞してきました。
アクセス
「長安寺」へは兵庫県方面から車で向かいました。
「国道176号」を使って兵庫県と京都府の県境を通過。
そのまま「国道176号」を走り「福知山駅」前から約3キロ程進み左折。
「姫髪山」方面に向かいます
途中、キャンプ場がある「長安寺公園」方向に右折し、少し進むと「長安寺」駐車場に到着します。
JR「福知山駅」から「国道176号」を経由して約4.9 kmです。
駐車場
門前に駐車場がありました。
砂利敷きの駐車場の奥には、長安寺憩いの家があります。
駐車料金は無料でした。
駐車場の近くにある長安寺憩いの家の裏にはトイレがありました。
最寄り駅・近隣交通機関から
福知山駅から国道176号を経由して約4.9 km
舞鶴自動車道 福知山ICから 20分
地図
長安寺
長安寺(ちょうあんじ)は、京都府福知山市に建つ臨済宗南禅寺派の寺院です。
御本尊は釈迦如来。
山号は医王山。
第三十一代用明天皇の第三皇子麻呂子親王が勅命により、大江山に住む鬼征伐の途次、戦勝祈願のため薬師如来を刻みこみ、この地に奉祀され「長安寺」の沿革は始まりました。
なお麻呂子親王は聖徳太子の実弟です。
その後幾度かの火災にあいましたが、福知山2代城主、杉原家次公によって再建され、現在は臨済宗南禅寺派別格地となっています。
西国薬師霊場第26番札所、丹波古刹十五ケ寺霊場13番札所になっています。
丹波の紅葉寺として有名で紅葉の時期である11月中旬ごろは参拝客で賑わいます。
境内の景観
モミジ林
駐車場から坂を上がっていくと、いくつもの仏像が並ぶモミジ林があります。
参拝路の付けられたモミジ林には、どことなく神秘的な雰囲気が漂っていました。
不動の滝
山門の前には不動の滝があります。
売茶堂
煎茶の祖売茶翁月海元昭禅師がおまつりされています。
山門
薬師堂
仏殿又は瑠璃殿といわれる、唐様様式建造物です。
鐘楼
寺務所
当日は庫裡の横の受け付けで拝観料300円を払いました。
大方丈
大方丈の前に重森完途氏が作庭した薬師三尊四十九燈の庭が広がっています。
中庭
水琴窟
庫裡の前には水琴窟がありました。
薬師三尊四十九燈の庭
作庭者は重森完途氏。
薬師三尊四十九燈の庭の三尊石組みの中尊は薬師如来。
左脇侍の石は日光菩薩。
右脇侍の石は月光菩薩の表現で背後の石は光背を表し薬師四十九燈の一燈を兼ねて表現されています。
薬師四十九燈は如来に対する信仰祈願に四十九燈をささげるものです。
そのために薬師三尊四十九燈の庭では石を四十九とし、その石を六つの島に配置しました。
六つの島とは六波羅蜜、六道、六塵六境などの意です。
本堂側を現世とし、中央の畳岩から東を彼岸として意匠しています。
薬師三尊四十九燈の庭の景観
薬師三尊四十九燈の庭は本堂(方丈)の前に造られている枯山水庭園です。
庭園の中央には畳岩が敷かれていて、畳岩の上から左右に庭園を眺められます。
本堂側は、現世。
そして畳岩から東は彼岸を表しているそうです。
ということは、畳岩は現世と彼岸の境界でしょうか。
境界にたって現世と彼岸を見られる庭。
なかなか、意味深な感じです…。
庭園の東側には三尊石が配してあります。
中尊は薬師如来、左脇侍の石は日光菩薩、右脇侍の石は月光菩薩の表現です。
庭園の砂は白川砂と鞍馬の天狗砂だそうです。
まとめ
長安寺では、薬師如来に対する信仰を表現した枯山水庭園を観賞できます。
作庭者である重森完途氏が表現した仏教的世界観を知ったうえで観賞すると、知らないときに比べてまた違った見方が出来ます。
自分は作庭意図を庭園の案内板で知りました。
丹波の紅葉寺といわれるだけあって、境内には多くのモミジが植えてあります。
特に入り口付近にあるモミジ林の新緑は綺麗でした。
秋のもみじの見ごろは、例年11月上旬から中旬です。
基本情報
所在地
〒620-0928 京都府福知山市奥野部577
拝観料
大人 ・高校生300円
小学生・中学 100円
拝観時間
午前9:00~午後5:00
お問い合わせ先
電話番号
0773-22-8768
関連サイト
写真撮影日
2020年7月
こちらの記事も書いています
石像寺(兵庫県丹波市)で重森三玲氏によって作庭された四神相応の庭を見てきました。