都川の棚田(島根県浜田市)に行ってきました。

  • 2020年8月6日
  • 2024年10月26日
  • 島根県
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島根県で日本棚田百選に認定されている 「都川の棚田」を見て来ました。

 都川の棚田への交通アクセス

訪問日は車で、県道5号を走り「都川の棚田」に向かいました。

「県道5号」から「県道113号」に入ると、都川の棚田に向かう道の入り口に「田代の棚田」「大屋形の棚田」「熊ケ谷の棚田」と書かれた案内板があります。

棚田は麓から上流に向かって「田代の棚田」「大屋形の棚田」「熊ケ谷の棚田」の順に続きます。

駐車場は、最上流の「熊ケ谷の棚田」にありますが、一般的にこの3つの棚田を合わせて「都川の棚田」と呼んでいるのではないかと思います。

駐車場

「熊ケ谷の棚田」のすぐ下に駐車場があります。

駐車場の周辺には、トイレや観光案内版が設置されていました。

最寄り駅・近隣交通機関から

浜田自動車道 「旭インター」から「県道52号」「県道5号」「県道113号」を 経由して約13.6 km

JR「浜田駅」から「浜田自動車道 」「県道113号」 「県道5号」を 経由して約34.0 km

地図

都川の棚田の景観

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島根県浜田市にある「都川の棚田」は、江の川水系・都川川の支流である谷川沿いに広がる棚田です。

「日本棚田百選」、「つなぐ棚田遺産」に認定されています。

面積は6・4ヘクタール。

棚田の数は200枚。

「都川(つかわ)」という名称は、約800年前に京都からこの地に移り住んだ人々が、そこを流れていた川が京都の加茂川に似ていたので、この地を「都川」と呼んだことがその由来だと言われています。

棚田の歴史は江戸時代にさかのぼり、良質の砂鉄を採るため当時行われていた鉄穴流しで出た残土を利用して棚田を形成する景観が造られました。

「都川の棚田」の見所であり最大の特徴は、自然石を整然と組み上げて造られた美しい石垣です。

石積みは「穴太(あなた)積み」や「冗太(あのう)積み」とよばれる自然石を横に寝かせて重ねる工法で造られています。

石を組んだ後、流水を利用して山の土を田んぼに運ぶ「洗いこみ」というカンナ流しの技術が使われて棚田が造られたといわれています。

熊ケ谷の棚田

「熊ケ谷の棚田」は、谷川の上流部の標高約500mに位置しています。

「熊ケ谷(くまがたに)」の屋号を持つ家が所有者です。

棚田枚数は20枚。

総面積は1.2ha。

丁寧に積まれた自然石は、まさに城壁の石垣ようです。

その整然と積まれた石積みは、「都川の棚田」から40キロほど離れた、広島県北部の棚田百選である「井仁の棚田」に似ているように思いました。

「井仁の棚田」は、かつて文禄・慶長の役において築城人足として動員された住民が、そこで石積技術を習得し造ったものと考えられています。

井仁の棚田 ~広島県、唯一の「日本の棚田百選」~

そして、「都川の棚田」で石積みの工法として使われている「冗太積み」は築城の際、石垣にもよく使われる工法です。

ひょっとすると、「井仁の棚田」と同じような経緯で石積技術を習得した人たちが技術を継承し、この地に石積みの工法が伝わったのではないでしょうか。

上部の棚田と、下部の棚田をつなぐ階段も自然石で造られています。

棚田上部からの眺め

棚田の麓にはアジサイが植えられていました。

大屋形の棚田

「熊ケ谷の棚田」より、数百mほど下ったところにある石積みの棚田です。

「大屋形」の屋号を持つ家が所有者です。

棚田枚数は11枚。

総面積は0.7ha。

傾斜地に、平行の階段状に規則正しく並んだ見ごたえのある棚田です。

見上げると、ちょっとした石垣の砦のようにも見えます。

田代の棚田

「大屋形の棚田」のすぐ近くにあります。

棚田の枚数は30枚。

総面積は1.5ha。

「田代」 の屋号を持つ家が所有者です。

近年は加工した石材である間知石を使う工法よりも、自然石をそのまま使う「野面積」である「穴太積み」の方が、豪雨や地震などに対する耐久性が高いといわれることもあるそうです。

「都川の棚田」への訪問時、農家の方と少しだけ話をしました。

「凄い棚田ですね。」

というと

「まだ自分たちが動けるうちは手入れができるけど、その後はどうなるかわからんよ。」

と、いったことをおっしゃっていました。

たしかに、この石積みを維持しようと思えば、草抜きだけでも相当な労力がいると思います。

平地にある田んぼの草取りでも大変だというのに、傾斜と段差のある棚田で使う労力は推して知るべしでしょう。

その伝統の田園風景を残す努力に頭が下がります。

イズモジョウの棚田

「イズモジョウの棚田」は、「都川の棚田」と同じ地域にある石積みの棚田です。

他の都川にある棚田と同じく、しっかりとした野面積みで造られています。

「田代の棚田」「大屋形の棚田」「熊ケ谷の棚田」などの棚田より、大分標高の低い位置にあります。

棚田の枚数51枚。

総面積は1.6ha。

「都川の棚田」と同じく頑丈そうな石積みでできています。

石積み総面積は実に29haにも及ぶそうで、道沿いから見ると城塞と言えるような壮観な眺めです。

案内板には名称が「イズモジョウの棚田」と、カタカナで書かれていましたが「ジョウ」の字は漢字では「城」と書くのではないでしょうか。

まとめ

「都川の棚田」では丁寧に積まれた、立派で見ごたえのある石垣を持った棚田群を見ることが出来ます。

休耕田らしき場所も多少見られましたが、全体としては石積みの保存状態もよく整備も行き届いていました。

駐車場やトイレは、「都川の棚田」の上部にある「熊ケ谷の棚田」の近くに敷設されています。

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基本情報

所在地

〒697-0511 島根県浜田市旭町都川

料金

無料

関連サイト

都川の棚田 はまナビ 浜田市観光協会公式サイト

都川の棚田 | しまね観光ナビ|島根県公式観光情報サイト

写真撮影日

2019年7月

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