兵庫県宍粟市のちくさ湿原でクリンソウを見てきました。
アクセス
「ちくさ湿原」には、「道の駅 ちくさ」方面から車で向かいました。
県道72号を北上。
「ちくさ高原スキー場」付近で案内版に従って右折。
しばらく走ると「クリンソウの群生地」観賞用の駐車場に到着。
駐車場
道沿いに、土敷きの駐車場が用意されていました。
駐車場には、普通車十台以上は十分駐車できる広さがあります。
駐車料金は無料でした。
駐車場には、ハイキングコース入り口、東屋、簡易トイレがありました。
最寄り駅・近隣交通機関から
智頭急行智頭線「あわくら温泉駅」から県道72号を経由して約12.2 km
地図
ちくさ湿原クリンソウ群生地
氷ノ山後山那岐山国定公園の区域に指定されている「ちくさ高原」にある「ちくさ湿原」には、県の絶滅危惧種に指定されているクリンソウが国内有数の規模で群生しています。
クリンソウは、北海道から本州、四国の山間部に分布するサクラソウ科の多年草で美しい水流のある渓流付近や湿地等に自生します。
花は下の方から階層になって次々と咲き、その姿がお寺の屋根の先端についている「九輪」のようであることからクリンソウの名で呼ばれるようになりました。
地元ではクルマソウと呼ばれることもあります。
「ちくさ湿原」でのクリンソウの見ごろは5月下旬~6月20日頃までです。
ハイキングコース
「ちくさ湿原」のクリンソウの群生地は約15ha。
甲子園球場の4倍近くの広さに、約40万株ものクリンソウが咲き誇ります。
群生地には約2.5kmの遊歩道が敷かれ、群生地の一部が散策コースとして開放されています。
散策コースの入り口は、駐車場のすぐ隣にあります。
散策コースのマップが書かれたパンフレットは、駐車場の東屋に置かれていました。
散策コースは、険しくはありませんが起伏のある山道なので動きやすい靴と服装で訪れましょう。
散策コースには、クリンソウの群生地が大小数か所あり、それぞれ「大黒天」や「弁財天」など七福神の名前が付けられています。
マップを見ると、6カ所の群生地が標してありました。
マップに書かれていない「毘沙門天」の名前が付いた群生地に行く道は、現在通行止めになっているようです。
訪れた日は、弁財天~福禄寿~寿老人の名前が付いたクリンソウの群生地を観賞し、道路をまたいで、大黒天~布袋~恵比寿の名前が付いた群生地を見ました。 |
林の立ち木や苔むした倒木の傍らに咲くクリンソウは大変絵になる景観を見せています。
カメラや風景画を趣味にしている方には心躍る場所なのではないかと思います。
ハイキングコースは、整備はされていますが起伏のある山道です。
クリンソウの草丈は大きなものでは90センチほどになり、サクラソウ科の中でもっとも大きなものになります。
夏でも涼しい高原にある「ちくさ湿原」は、「暑さに弱く」「寒さに強い」植物であるクリンソウにとって最良の生息地だと考えられています。
近年大繁殖が問題になっている鹿ですが、クリンソウは食べません。
これは、クリンソウは鹿の不嗜好(ふしこう)植物だからだとのこと。
クリンソウを残し、周囲の草が食べられるので群落が形成されやすい環境になったようです。
道路沿いにはウッドデッキになった車イス用観賞スペースが造られています。
ウッドデッキには、環境保護の協力金を入れる箱が設置されていました。
少ないですが、150円入れさせていただきました。
道路を渡ると、西側の群生地にはいれます。
見応えがある景観が続きます。
日本固有種である、クリンソウの学名は、Primula japonica(プリムラ ジャポニカ)。
プリムラは「最初の」という意味で、この花が他の花に先駆けて咲くことから、英名では、ジャパニーズ プリムラ ローズと言うそうです。
散策路を歩いて行くと、小川を挟んで「ちくさ高原」のキャンプサイトに出ます。
まとめ
「ちくさ湿原」では、約2.5kmにわたって敷かれた遊歩道から国内有数のクリンソウの群生が観賞できます。
「ちくさ湿原」と同じ千種町にある「天児屋たたら公園」でもクリンソウの群生が見られます。
「ちくさ湿原」でのクリンソウの見ごろは、例年5月下旬~6月20日頃です。
基本情報
所在地
〒671-3233 兵庫県宍粟市千種町西河内
料金
志納
関連サイト
写真撮影日
2023年5月
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