京都府京丹後市久美浜町に建つ常喜山宗雲寺に参拝して庭園を観賞して来ました。
アクセス
「宗雲寺」には、「久美浜公園」方面から車で向かいました。
府道122号を経由して2キロ程。
車で5分~10分くらいで「宗雲寺」の駐車場に到着します。
駐車場
山門から少し坂をくだった場所にある土敷きの広場に駐車させていただきました。
最寄り駅・近隣交通機関から
京都丹後鉄道「久美浜駅」から府道670号を経由して約1.2 km
地図
宗雲寺
京都府京丹後市久美浜町に建つ「宗雲寺」は、臨済宗南禅寺派の寺院です。
御本尊は、観世音菩薩。
山号は常喜山。
開山の千畝周竹(せんみょうしゅうちく)和尚は、 もと久美浜町小字多茂ノ木にあった「常喜庵」を永亨4年(1423年) 京都・近衛家の費用により、現在の宮谷の地に写し宮谷山常喜寺を建立したと伝えられています。
以後、丹波の「天寧寺」、安芸の「仏通寺」と共に禅宗愚中派の三本寺として栄えました。
天正10年(1582年)松井康之が松倉城主となり父、「正之清月宗雲禅定門」菩提のために叔父の南禅寺の住持、玄圃霊三(げんぽうれいさん)和尚を中興開山として招き天正15年(1587年)に再興されました。
寺には、由緒により多くの歴史資料が保存され、長禄2年(1458)の銘の残る宝篋印塔や松井康之の父正之、母法壽(ほうじゅ)をまつる肥後の墓などの文化財が伝えられています。
また「宗雲寺」には、京都府の文化財に指定されている庭園があります。
宗雲寺の景観
駐車場から山門に向かいます。
山門の周囲の杉木立が幻想的です。
山門をくぐると「放生池」があります。
石段の先には、中門があります。
中門の入り口は、アーチ型になっています。
中門の先には、大きな枯山水庭園が広がっています。
本堂前に広がるこの前庭は、「十六羅漢の庭」と呼ばれています。
「十六羅漢の庭」を囲むように、庫裏、本堂、禅堂場、観音堂、鐘楼が建っています。
現存する本堂や方丈は享和元(1801)年に再建したもので、本堂の裏に造られた庭園もこの時期のものと考えられているようです。
観音堂の前には、お賽銭箱とおみくじがあります。
「禅堂場」だと思います。
扁額には「蟠龍窟(ばんりゅうくつ)」と書いてあります。
鐘楼。
中門の左手奥には、自然石で造られた手水鉢があります。
観音堂にお賽銭を納めてお詣りしてから庭園を観賞しました。
庭園
宗雲寺では、本堂の前に造られた「十六羅漢の庭」と裏庭にある京都府指定文化財の「宗雲寺庭園」を観賞しました。
十六羅漢の庭
本堂の前にひろがる枯山水庭園は「十六羅漢の庭」といいます。
「十六羅漢の庭」は、平成元年(1989年)鹿野勇氏の発願により、京都庭園研究所所長の村岡正氏の作庭により峰山庭園によって造られました。
力強い石組みの見ごたえがある庭園です。
説明版によると、作庭の心は「十五人の羅漢あり 吾れも羅漢の一人なり」とのこと。
作庭者の心を汲んで観賞すると気が引き締まる思いです。
庭園の北側にある石は、羅漢の師である釈尊を表しているのかと思ったんですが、ひょっとしたら庭園の観賞者を表現しているのかもしれません。
宗雲寺庭園(京都府指定文化財)
京都府指定文化財になっている宗雲寺庭園は本堂の裏庭にあります。
ご住職さんがおられたので、
「裏庭で庭園を見ていいですか」
とたずねると
「どうぞ」と快く承諾してくださいました。
庭園には、蓬莱石を中心に多数の石組みと心字池が配されています。
池は、ひょうたん型をしています。
手入れの行き届いた、美しい庭園です。
手水鉢がありました。
まとめ
京都府久美浜町に建つ「宗雲寺」は、江戸時代以前に起源を持ち、多くの歴史京都資料や京都府の指定文化財を有する古刹です。
お寺では、本堂前の「十六羅漢の庭」と本堂裏にある京都府の文化財に指定されている「宗雲寺庭園」を観賞できます。
平成元年(1989年)に作られた「十六羅漢の庭」は、力強い石組みの見応えがある庭園でした。
京都府の文化財である「宗雲寺庭園」は、蓬莱石を中心に周密な石組みと心字池を配した古潭の趣がある庭園でした。
本堂裏にある「宗雲寺庭園」を見る場合は、お寺の方に許可をもらってからの方が良いかもしれません。
基本情報
所在地
〒629-3410 京都府京丹後市久美浜町1268
料金
志納
これまでに訪れた京都府の散策地
金剛院(京都府舞鶴市)に参拝して紅葉と三重塔を観賞して来ました。
関連サイト
写真撮影日
2024年3月