東京都小金井市にある滄浪泉園に行ってきました。
滄浪泉園(そうろうせんえん)
滄浪泉園は、最初、明治・大正期に三井銀行の役員や外交官、衆議院議員などを歴任した波多野承五郎(雅号・古溪)氏の別荘に造られた庭園でした。
滄浪泉園と言う名は、大正8年(1919年)この庭に遊んだ犬養毅(雅号・木堂)元首相が友人である波多野氏のために名づけたと言われています。
「手や足を洗い、口をそそぎ、俗塵(ぞくじん)に汚れた心を洗い清める、清清(せいせい)と豊かな水の湧き出る泉のある庭」という意味を持っています。
滄浪泉庭園の広さは、約12000平方メートル。
当初33000平方メートル余りありましたが、宅地化の波にのまれ現在の面積になりました。
滄浪泉園は東京の名湧水57選に選ばれています。
アクセス
滄浪泉庭園には、JR「武蔵小金井駅」から歩いて行きました。
「武蔵小金井駅」北口から線路沿いの道を西へ歩き途中、高架下にある駐輪所の道を通りぬけます。
次に踏切を渡り、住宅街を南に向かうと都道134号に出ます。
都道134号をしばらく西へ歩くと、左手に滄浪泉園への案内がある脇道が見えました。
脇道に入ると滄浪泉庭園入口があります。
駐車場
滄浪泉園に専用駐車場はありませんでした。
自動車で来られた方は、付近の有料駐車場を利用してください。
最寄り駅・近隣交通機関
中央線「武蔵小金井駅」から連雀通り/都道134号を経由して約1.0 km
(バス)中央線武蔵小金井駅から京王バス東府中行「小金井警察署前」下車徒歩1分
地図
深山の趣がある庭園風景
正門
入口の正門には受付があります。
入園料は大人100円。
門の前にある石の門標は犬養毅氏の直筆を写したものです。
石の材質は赤御影石で篆刻家(てんこくか)足立壔邨(あだちちゅうとん)氏によってきざまれました。
門の内側にはトイレがありました。
正門をくぐると、左右に樹木が茂る緩やかな下り坂の石畳が延びています。
暫く坂を下ると東屋と水琴窟のある広場にでました。
東屋
水琴窟
広場には地中の水瓶に水滴が落ちることによって、繊細な音を響かせる水琴窟があります。
順路案内にしたがい石段を下ると、大きな池が見えてきました。
湧水池
鬱蒼と茂る樹林に囲まれた池は、ハケからこんこんと湧く清水をたたえています。
池の周りには園路がつけられ、園路には何か所かベンチが置かれていました。
湧水によって出来ている池は本当に綺麗で泳いでいる鯉もはっきりと見ることが出来ました。
池には鴨やカワセミ、樹林にはコゲラやメジロ・ウグイスなど様々な野鳥が飛来するそうです。
ハケ
園路には段丘崖下のハケから流れる湧水地があります。
ハケから流れる流水はそのまま池に注いでいます。
小金井という地名も豊富な湧水が湧くところから起こったという話もあるそうです。
井筒
おだんご地蔵
園内には朗らかな表情の「おだんご地蔵」がお祀りされています。
正徳三年(1713年)にお祀りされたものだそうです。
滝
園路から石段を少し下ると、湧水池から流れるせせらぎが造る小滝を見ることが出来ます。
まとめ
滄浪泉園は国分寺崖線のハケと、そこからの湧水を活かして造られた緑豊かな庭園です。
木々が茂る湧水池の周りは静謐さを感じる、まさに都会のオアシスといえるような佇まいでした。
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基本情報
所在地
〒184-0014 東京都小金井市貫井南町3丁目2−28
開園時間
午前9時から午後5時まで(入園は午後4時30分まで)
休園日
毎週火曜日及び年末年始(12月28日から1月4日まで)
(火曜日が祝日に当る場合は翌日、また、火曜日を含め祝日が連続する場合は祝日終了日の翌日の平日)
料金
15歳以上100円、6歳以上15歳未満及び60歳以上50円、心身障害者及びその付添人50円
お問い合わせ先
042-385-2644(滄浪泉園管理事務所)
042-387-9860(小金井市環境部環境政策課緑と公園係)
関連サイト
写真撮影日
2020年9月