高知県香美市にある龍河洞に行ってきました。
アクセス
「龍河洞」には、大豊町方面から車で向かいました。
国道32号、県道31号を経由して県道22号を進むと龍河洞の駐車場に到着します。
駐車場
龍河洞商店街の前にかなり広めの駐車場が整備されています。
駐車料金は無料。
駐車場にはトイレがありました。
最寄り駅・近隣交通機関から
JR「土佐山田駅」から県道234号と県道22号を経由して約8.1 km
地図
龍河洞
龍河洞は、高知県香美市に存在する鍾乳洞です。
1931年(昭和6)に発見され、1934年(昭和9年)に国の天然記念物および史跡に指定されました。
2007年(平成19年)には日本の地質百選に選定されています。
龍河洞(高知県)・秋芳洞(山口県)・龍泉洞(岩手県)の3つで日本三大鍾乳洞とよばれています。
龍河洞は、三宝山(さんぽうさん)の中腹にある延長4キロの鍾乳洞でそのうち1キロが観光コースとして公開されています。
龍河洞は、山頂付近の盆地にたまった雨水が、1億7,500万年の歳月をかけて創りあげた石灰岩の鍾乳洞です。
洞内には古代人の穴居生活跡があり、弥生土器、炉跡、木炭などが発見されています。
なかでも石灰華に包まれて固着した「神の壺」と呼ばれる土器は大変珍しいものです。
洞名の由来
承久の変後に、土佐に配流された土御門(つちみかど)上皇が入洞した時、錦の蛇が現れ、上皇を案内したとされ、天皇の乗り物である「龍駕(りょうが)」が転じて「龍河」となったとの伝説があります。
3つのコース
龍河洞は、全長約4kmのうち約1kmが観光コースとして公開されています。
また観光コースだけではなく、ヘルメットにヘッドランプなど冒険用の装備をして洞内を進む冒険コース(予約制)や観光洞/冒険洞の西側に位置し、龍河洞と同じ年月をかけて形成された洞穴を進む「西本洞コース/水の洞窟」(予約制)などがあります。
観光コース
受付で入洞チケットを購入して入洞します。
入洞料金は1200円。(2022年10月時点。)
冒険コース
冒険コースは、 前日までに電話での予約が必要です。
お問い合わせ先は、0887-53-2144。 |
冒険コースの料金は、観光コースの料金+1,700円(冒険コース1500円+管理費200円)。 |
探検用の装備はレンタルできます。
装備はヘルメット、ヘッドランプは無料。 つなぎ服と長靴はレンタル料1,000円です。 |
西本洞コース
西本洞コースは、前日までに電話での予約が必要です。
お問い合わせ先は、0887-53-2144。 |
西本洞コースの料金は、観光コース+1,000円。西本洞管理料は200円。 |
探検用の装備はレンタルできます。
つなぎ、長靴は、レンタル料800円 それ以外のウォーターブーツ、ひじ当て、ひざ当て、ヘッドライト、ヘルメットなどは無料です。 |
公開期間は、毎年4月29日から10月31日迄です。
(文化庁の指導の下、龍河洞の生態系等に影響が出ない期間で公開されています。)
入洞時間帯 | 9:00~、9:30~、10:00~、13:00~、13:30~、14:00~ (各1組、最大5名迄) |
気候および天気の影響で予約がある場合でも、入洞が中止になる場合があります。
龍河洞の景観
駐車場から商店街を通って「龍河洞」に向かいます。
商店街は数百mあり、土産物屋や食事処が軒を連ねていました。
商店街を抜けると、「龍河洞」の入り口に上る石段があります。
石段の途中には、石の鳥居と狛犬がありました。
石段の横にはエスカレーターがあります。
自分は、エスカレーターを使って上がりました。
石段を登ると「龍河洞」の入り口とその受付がありました。
龍河洞の入り口の前には龍王神社がお祀りされています。
まず受付で入洞チケットを買います。
入洞料金は、観光コースで1200円。(2022年11月時点)
入洞前にお社にお賽銭を入れて手を合わせました。
自然が1億7,500万年もの歳月をかけてつくりだした鍾乳洞の「龍河洞」では、日常で見ることができない神秘的な景観を観賞できます。
石花殿
洞穴サンゴ(小さい鍾乳石)が広がる空間です。
千仭の間(せんじんのま)
千仭の間の天井は、頭上のはるか上にあります。
その高さは30mだそうです。
雲の掛橋
水の浸食をうけてた削られ石灰岩の姿が、雲のような印象を与えることからこの名で呼ばれているとのこと。
飛龍の滝
飛龍の滝は、龍河洞で二番目の規模を誇る滝です。
増水時には、かなり迫力がある景観が見られるそうです。
記念の滝
記念の滝は、龍河洞で最大規模の滝です。
落差は11m。
大きな滝壺を持ち、神秘的な光景を見せています。
滝の名前の由来は、昭和6年に山内浩氏がこの滝を登り奥洞の発見に成功し、そこから現在の龍河洞への道が開けたことを記念してつけられたそうです。
天降石(てんこうせき)
龍河洞観光コース最大の大きさを誇る鍾乳石です。
その高さは11m。
右には、「絞り幕」と呼ばれる鍾乳石があります。
「絞り幕」の高さは6mあります。
前の千本
金網越しに見られる前の千本には、小さな鍾乳石や石筍(せきじゅん)が立ち並んでいます。
案内板の説明によると、天井から下がる「つらら石」が鍾乳石、地面から立ち上がるタケノコのような石が石筍。
そして天井から地面までそびえる石の柱が石柱と呼ばれているようです。
竜宮殿
前の千本より、少し太い石柱が多いように感じました。
鍾乳石が1センチのびるのに100年必要だそうです。
奥の千本
石柱や鍾乳石が並ぶ幻想的な光景が見られます。
クラゲ石
何本もの鍾乳石がクラゲのような形になっています。
裏見の滝
滝のように見える高さ6mの石柱です。
裏側を見られることから裏見の滝と命名されました。
個人的にはかなり見応えがありました。
玉簾の滝(たますだれのたき)
玉を綴って造られた簾のような鍾乳石です。
高さは6m、幅は4m。
滝のように見えます。
双葉山のへそすり石
元横綱の双葉山関が昭和14年に入洞の際、おへそを擦りむいたことから名付けられた岩です。
確かにかなり狭くなっている箇所でした。
ここ以外も龍河洞には狭い箇所や天井が低い箇所があるので十分注意して歩きましょう。
通天門しんどい坂
通天門をくぐる長い登り坂が続きます。
気をつけて登りましょう。
お釈迦様と聖母マリア
聖母マリアとお釈迦様に見立てた鍾乳石が並んでいます。
万象殿(ばんしょうでん)
僧正を中心に居並ぶ僧侶が読経を行っているかのような石筍群です。
説明版によると、その一種異様な様は見るものを森羅万象に向き合わせるとのこと。
確かに僧正を中心僧侶が居並んでいるように見えました。
逢坂峠(おうさかとうげ)
入り口から80mの頂上部です。
ここから出口まで洞内で最大の地下空間が広がっています。
中々スケール感のある空間です。
神の壺
約2000年前に弥生人が残したとされる壺が、炭酸カルシウムに包まれ鍾乳石と一体化したものです。
学術的にも貴重な資料となっています。
プロジェクションマッピング
洞内の出口に近い場所では、プロジェクションマッピングが展開されています。
荘厳な音楽と色彩豊かな映像の演出で、生き物や自然、歴史などが壁面に幻想的に映し出されていました。
「逢坂峠」付近からプロジェクションマッピングの音楽が聞こえてきていたので期待が膨らんでいました。
七福神の舘
七福神が佇んでいるように見える石筍です。
洞内で最も古い時代から存在するといわれています。
炉趾(ろし)
古代の人々が、狩猟で得た食べ物を焼くために設けた炉の跡で、焼き石、炭くず、灰が発見されたそうです。
炉が再現されていました。
穴居第一室
古代の人が残した石斧や鉄の矢じり、貝殻等が発掘された広間です。
以前は「神代窟(しんだいくつ)」と呼ばれていました。
約100㎡の広さがあり、出口に近いため生活の場として利用されていたことがうかがわれます。
出口
出口の横には休憩室がありました。
休憩室は、広く綺麗で机や椅子が設置されていました。
帰りは、帰路専用路を通って帰ります。
途中、龍河洞周辺の風景を眺めて帰りました。
龍河洞博物館
龍河洞の手前には龍河洞の博物館があります。
帰路専用路から出てすぐの場所にありました。
龍河洞の生成についての地史的、科学的解明や、洞内生息動物の生態研究、弥生人穴居生活の遺産遺物の保存及び展示など広範囲の分野にわたる資料研究物が公開展示されています。
休館日 | 年中無休 |
料金 | 無料 |
営業時間 | 3月1日~11月末日:8時30分~16時50分(最終入場時間)、12月1日~2月末日:8時30分~16時20分(最終入場時間) |
所要時間
龍河洞の観光コースの距離は約1キロ。
所要時間は、通常45分~1時間くらいかかります。
自分は、各所で写真を撮りながら進んだので90分以上かかりました。
まとめ
龍河洞は、秋芳洞(山口県)・龍泉洞(岩手県)と並んで日本三大鍾乳洞に数えられています。
延長4キロのうち1キロが観光コースとして公開されていて、洞内では特徴的な形をしたものや学術的に貴重なものなどバリエーション豊かな鍾乳石が見られます。
鮮やかにライトアップされた鍾乳石は実に幻想的な景観でした。
また、予約を入れておけば、通常の観光コース以外に「冒険コース」や「西本洞コース/水の洞窟」などに入ることが出来ます。
洞内には起伏があり、狭い場所や天井の低い場所があるので、動きやすい服装と滑り止めのある靴で訪れることをお勧めします。
基本情報
所在地
〒782-0005 高知県香美市土佐山田町逆川1424
料金
大人(高校生以上) | 中学生 | 小学生 | |
個人 | 1,200円 | 700円 | 550円 |
営業時間
3月1日~11月末日 | 8時30分~17時(最終入洞時間) |
12月1日~2月末日 | 8時30分~16時30分(最終入洞時間) |
休日
年中無休
お問い合わせ先
0887-53-2144
関連サイト
写真撮影日
2022年11月
これまでに訪れた高知県の散策地