旧堀氏庭園(島根県津和野町)~明治時代の豪邸で見られる3つの庭園~

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島根県鹿足郡津和野町にある国の名勝、旧堀氏庭園に行ってきました。

アクセス

「旧堀氏庭園」には、JR「津和野駅」方面から車で向かいました。

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県道17号を北に走り「旧堀氏庭園」駐車場に到着。

JR「津和野駅」から車で15分程です。

駐車場

「旧堀氏庭園」の前にあります。

駐車台数は、普通車30台・バス7台。

駐車料金は無料。

最寄り駅・近隣交通機関から

JR「津和野駅」から県道17号を経由して約8.8 km

地図

旧堀氏庭園

「旧堀氏庭園」があるのは、島根県鹿足郡津和野町。

江戸時代に笹ヶ谷銅山の銅山師であり、明治時代に第15代の堀藤十郎(礼造)をもって「中国の銅山王」と呼ばれるまで繁栄した堀氏が残した庭園です。

主屋や客殿「楽山荘」がある北側敷地と和楽園がある南側敷地に分かれ、大小3つの庭園が建物と調和して美しい景観を造りだしています。

また「旧堀氏庭園」は紅葉の名所として知られていて、紅葉の見ごろにはライトアップが行われています。

「旧堀氏庭園」は、平成17年(2005年)国の名勝に指定されました。

堀家

堀家は鎌倉時代、地頭であった吉見氏に従って津和野の畑迫に土着した一族で、戦国時代には吉見氏のもとで鉱山開発を行っていたとされています。

江戸時代になると、堀氏が居住した畑ヶ迫村は銀山があったことから、幕府直轄領である石見銀山領となります。

江戸時代の堀氏は、笹ヶ谷銅山の経営を行う銅山師たちの一人でしたが、天保8年(1837)に大規模な鉱脈に行き当て、その後、次々に鉱脈を発見して隆盛を極めました。

和楽茶屋

駐車場の横にある「和楽茶屋」で受付をして、入園料500円を払いました。

「和楽茶屋」には、土産物などを売っている売店やトイレがあります。

和楽園

まず、「和楽茶屋」の横にある「和楽園」を観賞しました。

「和楽園」が造られたのは大正4年(1915)。

白石川対岸の傾斜地に石組みを施して築造されました。

園内には大小4つの池があり、自然の岩盤を利用して滝石組が組まれています。

池にある中島には松が植えられ立石が配されている他、石灯籠が置かれています。

立石は、須弥山を表しているのでしょうか。

池を周り橋を渡ると庭園の上段部に上がる石段が造られていました。

和楽園の東側には、四角い養魚池が3つあります。

来園日は、養魚池の脇にはえる金木犀が花を咲かせていました。

石段

石段を上がると平場が整備されていて、高所から周囲の眺望が楽しめます。

平場

石段でつながれた平場は、数段整備されていて、上段には六角堂とよばれるあずま屋が建っています。

「和楽園」は客殿である「楽山荘」の二階からの眺めを愉しめるように作られているそうです。

「和楽園」は、傾斜地を活かして造成された立体的な奥行きを感じさせる印象的な庭園でした。

主庭

天明5年(1785)の建築で、座敷に面した主庭は漆喰仕上げの土塀で囲まれた枯山水庭園です。

庭門をくぐると庭園を横断する飛石が据えられています。

庭園の南西部に三尊石風の石組みがあり、庭園の数か所に石灯篭が置かれています。

座敷の雪見障子からも枯山水庭園が観賞できます。

「楽山荘」の庭園

客殿である「楽山荘」は木造瓦葺二階建で明治30年(1897)に上棟、同33年に竣工しました。

「楽山荘庭園」は、中心に池が造られ、庭門から飛び石が据えられ園路を散策できる池泉回遊式庭園です。

庭園を支える石垣は、裏山に分布する「輝緑石」と言われるもので大変優れた技術で構成されています。

楽山荘庭園は背面の岩山を背景に、岩山の一部を削って滝や平場が造られています。

滝の水源は裏山にある廃坑になった旧「山ノ内」鉱山の坑道から引き込まれ、年間を通じて豊かな水量が保たれています。

入り組んだ池には護岸石組が組まれ、橋が渡されていました。

園内には石灯篭や十三重の石塔をはじめ、大小17の灯籠や祠などがあります。

また池に立石と伏石の二石で岩島が造られていました。

園内にはモミジやツツジ、サツキなどが植栽されています。

「楽山荘」の縁側近くには水琴窟がありました。

「楽山荘」の二階からは、俯瞰して庭を眺められます。

「楽山荘」の二階からは、和楽園を側面から見られます。

客殿「楽山荘」の座敷から見ると、和楽園があたかも座敷縁側に展開しているかのように見えるといわれています。

まとめ

かつて銅山師として繁栄した堀氏が残した堀庭園では、北側敷地と南側敷地で大小3つの庭園を観賞できます。

北側敷地には主屋や客殿が築かれ、それらの庭園として枯山水庭園と池泉回遊式庭園が見られます。

南側敷地では自然地形を利用した池庭「和楽園」が見られます。

建物を含めた敷地内の景観とそれぞれの庭園の調和を考えて造られているのが特徴です。

堀庭園は紅葉の名所として有名で例年、紅葉の見ごろにはライトアップが行われています。

基本情報

所在地 〒699-5622島根県鹿足郡津和野町邑輝795
堀庭園のみの入場料 一般、500円(400円) 中高生、300円(250円) 小学生、200円(150円)

(  )内は20名以上の団体料金、津和野町民は無料です。

堀庭園・旧畑迫病院の共通入場料 一般、600円(500円)中高生、  400円(300円)小学生、 250円(200円)

(  )内は20名以上の団体料金、津和野町民は無料です。

開館時間 9:00〜16:30
休館日 毎週月曜(ただし11月は無休)(月曜日が祝日の場合はその翌日)

関連サイト

堀庭園|津和野 公式ホームページ

写真撮影日

2019年10月

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「堀庭園」秋のライトアップ

堀庭園では例年、紅葉の見ごろにはライトアップが行われています。

開催日 2020年 10/31~11/3
開催時間 18:00~21:00 (最終入場 20:30)
料金 大人500円、中高生300円、小学生200円
問い合わせ先 一般社団法人 津和野町観光協会、電話番号、0856-72-1771

 

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