京都府福知山市に建つ観音寺に参拝して紫陽花と庭園を観賞して来ました。
アクセス
「観音寺」には、「福知山駅」方面から車で向かいました。
府道8号を経由して「観音寺」の駐車場に到着。
「観音寺」手前の道は、やや狭い箇所があったので注意して運転してください。
駐車場
駐車台数 | 普通車80台、バス10台、 |
料金 | 無料(あじさい期間は普通車200円) |
自分は誘導に従い、仁王門に近い土敷きの駐車場に駐車しました。
土敷きの駐車場の脇には、トイレがあります。
駐車料金は200円(あじさい期間のみだと思います)。
最寄り駅・近隣交通機関から
JR「石原駅」から府道8号を経由して約1.5 km
地図
丹波のあじさい寺 観音寺
京都府福知山市に建つ「観音寺」は高野山真言宗のお寺です。
御本尊は十一面千手観音菩薩。
山号は補陀洛山(ふだらくさん)。
「観音寺」は、奈良時代の養老4年(720年)に法道仙人によって開かれたとされるお寺です。
それから、平安時代の応和元年(961年)、空也上人によって七堂伽藍が建立され、丹波地方の観音信仰の中心となって栄えました。
「観音寺」は鎌倉時代に最盛期を迎え、北条時頼・貞時等の比護を受け、25余坊の寺院をもつ中本寺となりました。
しかし、戦国時代の天正4年(1576年)、明智光秀の丹波攻めにより焼き討ちにあいます。
その後、江戸時代中期の天明4年(1784年)に密教建築の本堂(京都府指定文化財)が再建され、現在に至る伽藍が形成されました。
明治29年(1896年)には大聖院、多聞院が統合され「補陀洛山 觀音寺」となりました。
現在、観音寺は関西花の寺二十五霊場第1番札所、 関西花の寺二十五霊場第1番、丹波西国第1番、丹波古刹十五ケ所霊場第15番になっています。
観音寺の境内には、たくさんの紫陽花が植えられていて丹波のあじさい寺としてしられています。
紫陽花
「観音寺」に咲く紫陽花は100種1万株。
境内の広い範囲で紫陽花を観賞することが出来ます。
「観音寺」での紫陽花の見頃は、例年6月上旬~7月上旬、最盛期は6月18日~6月30日頃だといわれています。
自分が「観音寺」に訪れたのは、2022年6月28日。
仁王門をくぐり、本堂に参拝し境内を散策しました。
約50年前、ご本尊十一面千手千眼観世音菩薩(秘仏)のご開帳に万灯万華(まんとうまんげ)をお供えしようと発願がありました。
その時、以前眼病が治ったお礼にと植えられたあじさいがよく育っていたこともあり、あじさいが観音寺の土地に一番合うだろうということで選ばれ、多種植樹されたのが、「あじさい寺」と呼ばれるようになった所以です。 観音寺公式ホームページ引用 |
惣門
惣門は薬医門。
仁王門
仁王門の前には、ものすごい数の紫陽花が咲き誇っています。
白・紫・ピンク色とりどりのあじさいは実に鮮やかです。
写真を撮る方には、絶好の撮影スポットでしょう。
自分が訪れた時には、ほんの少し色褪せしている花がありました。
とはいえ、ほぼベストな時期に訪れることが出来たと思います。
仁王門は、明治29年(1896年)に台風の被害を受け、昭和6年(1931年)に鎌倉様式で再建されたとのことです。
仁王門の金剛力士像は、鎌倉時代(14世紀)院興又は院派仏師作で京都府暫定登録文化財になっています。
仁王門を抜けて参道を進むと受付があります。
参道の紫陽花も綺麗です。
拝観料は大人400円。
庭園
受付を済ませ、右手の階段を登ると寺務所と庭園があります。
観音寺の庭園周辺では、鶏が放し飼いにされている意外な景色に出会えると思います。
庭園や参道を鶏が悠々と歩く景観は観音寺でしか見られないでしょう。
山門
庭園を通って左側には山門があります。
山門は、両袖付きの棟門。
屋根を段違いに見せる中国は明時代(江戸時代中期)の唐様建築です。
関西地方では、ほとんど見られない珍しい建築様式だそうです。
手水舎
山門の先には手水舎があります。
訪れた日の手水舎は紫陽花で飾られていてとても綺麗でした。
手水舎の先には本堂が建っています。
庫裡
社務所を通って右に行くと山の斜面にたくさんの紫陽花が咲き誇っています。
紫陽花は、かなりの面積と密度で咲いていて、多くの参拝者が此処で写真を撮っていました。
斜面の前に建つ庫裡には、腰を下ろせる縁側があるのでゆっくりと落ち着て紫陽花を観賞できます。
この場所でぜひ見ておいてほしいのが、庫裡のガラスに映り込んだ紫陽花です。
これほどガラスに綺麗に映り込む紫陽花の撮影スポットは珍しいでしょう。
しかし、人がいなくなった時を狙って、写真を撮るのは、辛抱がいりました。
七観音霊場
紫陽花の咲く斜面に、七観音霊場の入り口があります。
七観音霊場には、七観音様-千手(せんじゅ)観音・馬頭(ばとう)観音・十一面観音・聖(しょう)観音・如意輪(にょいりん)観音・準胝(じゅんでい)観音・不空羂索(ふくうけんじゃく)観音-がお祀りされています。
観音霊場の参拝道では綺麗な紫陽花を見られます。
わらべ仏
観音寺の境内にはかわいい姿をした、お地蔵様がたくさん安置されています。
お地蔵様には、メッセージが添えられていました。
本堂
本堂は、手水舎から石段を上がったところに西面して建っています。
入母屋造の桟瓦葺。
江戸時代(1784年)に建てられたとされる密教建築の本堂で、京都府指定文化財に指定されています。
本堂の建つ敷地には鐘楼があります。
鐘楼は、切妻造り、桟瓦葺、吹き放し。
庭園 斗籔庭(とそうてい)
今回の参拝では、社務所の前に広がる庭園が大変印象に残りました。
弘法大師の著作である性霊集にある「斗藪して早く法身の里に入れ」(俗世を離れて早く悟りの世界に入りなさい)という言葉から「斗籔庭」と名付けられました。
京都の作庭家、古川三盛氏が手掛けた庭です。
斗籔庭は、当時旧庭にあった山石を用いて造られていているそうです。
庭園にはアジサイやキキョウなどが植栽されています。
寺で放し飼いをされているニワトリを見られるのも「斗籔庭」の特徴です。
庭園には餌箱や水飲み場があるので、庭中を活発に歩き回っています。
動き回る鶏を写真におさめるのはの思いのほか大変でした。。
とにかく、見ていて飽きない庭です。
観音寺で飼われている鶏は、小国という品種です。
古くから闘鶏として飼われ、多くの日本鶏の成立に関わっているそうです。
なげきの展望台
七観音霊場の参道からは、「なげきの展望台」に登る階段の入り口があります。
物々しい名前の展望台に登る階段は108段。
煩悩の数と同じですね。
階段を登りきると小さな展望台があります。
展望台からは、周囲の景色を眺められます。
樹が視界を少しさえぎっていました。
展望台には、ご住職からのメッセージが掲示されています。
何があるのだろうかと登ってこられるようですが「何もないやん!」と下のお寺まで大きな声(なげき声)が、聞こえてきます。
ここを登りきれば「何かいいことがあるだろう。」と期待しますが何もないのが人生です。 しかし、「何もない人生」の中に深い意味があるのです。 「何もない人生」こそが人生に与えられた一番の幸せなのです。その意味を感じとってください。 ここでおもいっきりなげいてください。 そして悲しい思い、つらい思い、いやな思いはここに置いて帰りましょう。 帰宅した時にはさわやかな自分になってまた、明日からは元気な自分で生きていきましょう! 人は忘れることで救われる。 案内板の説明文引用 |
「なげきの展望台」には、このような意味が込められていたんですね。
まとめ
京都府福知山市に建つ「観音寺」は、奈良時代に開かれたとされる丹波の古刹です。
関西花の寺二十五霊場第1番になっていて、関西有数の紫陽花の名所として有名です。
「観音寺」での紫陽花の見頃は、例年6月上旬~7月上旬、最盛期は6月18日~6月30日頃。
また、観音寺には、紫陽花以外にも庭園(斗籔庭)や七観音霊場・放し飼いのニワトリなど多くの見所があります。
どの季節でも思い出に残る参拝が出来ると思います。
基本情報
所在地
〒620-0803 京都府福知山市観音寺1067
料金
拝観料は、あじさい期間のみ。
大人 | 400円 |
中高生 | 300円 |
小学生以下 | 無料 |
拝観時間
9:00~16:30
お問い合わせ
TEL 0773-27-4427
関連サイト
写真撮影日
2022年6月
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