東京都世田谷区成城にある成城五丁目猪股庭園に行ってきました。
アクセス
「成城五丁目猪股庭園」には、小田急小田原線 「成城学園前駅」から徒歩で向かいました。
「成城学園前駅」から成城六間通りを経由して1キロ弱歩くと、閑静な住宅街の中に「成城五丁目猪股庭園」の入り口が見えてきました。
適切な経路で歩けば「成城学園前駅」から10分ほどで到着するところ、住宅街で少し迷ったので20分くらいかかりました。
駐車場
専用駐車場はありませんでした。
※障害のある方のための駐車はできる場合があります。
事前にトラストまちづくり課、「電話番号03-6407-3311」まで問合せてください。
最寄り駅・近隣交通機関から
小田急線「成城学園前」駅から成城六間通りを経由して約450 m
地図
成城五丁目猪股庭園
旧猪股邸は、(財)労務行政研究所の理事長を務めた猪股猛氏ご夫妻の邸宅として昭和42(1967年)年に建てられたものです。
猛氏の長男・靖氏が世田谷区に寄贈し、平成11(1999)年10月から一般公開されています。
主屋は、文化勲章を受章した建築家・吉田五十八氏が設計しています。
吉田五十八氏は数寄屋造りの近代化に努め、近現代数寄屋造の大家といわれました。
成城五丁目猪股庭園の景観
表門
門をくぐると玄関まで敷石が敷かれています。
門の内側には、待合室が造られていました。
玄関
玄関の踏み込みには、正方形の黒い石が規則正しく敷かれていました。
この玄関のように、目地が斜め45度になる様に敷いていく工法のことを四半敷きというそうです。
スッキリとしたデザインの玄関の正面には、低い位置に窓が造られていて、そこから中庭が見えました。
入館
靴を脱いで邸宅に上がらせていただきます。
入館は無料。
パンフレットをもらうには、協力金が必要です。
せっかくなので、100円を志納してパンフレットをもらいました。
なお、建物の保護のためできるだけ靴下を持参し、素足での来園を避けるべきことが邸宅の管理団体からアナウンスされています。
広間
玄関から広間に入ると、南向きの大きな開口部から立派な庭が見えました。
庭には、アカマツやウメ・モミジなどの樹木が植栽され、下地にはスギゴケが植えられています。
広間の中から庭を見ると、額に収まった絵画のような素晴らしい景観。
広間の北側には中庭があります。
洋間
モダンな洋間には椅子が置かれ、前面の開口部から庭が見えます。
洋間の北側にも中庭が造られていました。
こちらは居間の中庭に比べて、植栽などが少なく簡素な印象です。
居間の中庭との対比で、シンプルに造られているのでしょうか。
和室
障子のある和室から見た庭園。
図書展示室
邸宅の西側には、庭園に張り出すように造られた図書展示室があります。
図書展示室は前面と東側が大きく開口して庭園に面している開放感のある造りです。
図書展示室からも額縁構図で庭園を見られます。
写真展示室
写真展示室には、吉田五十八氏の作品写真が展示されていました。
茶室
邸宅には2つの茶室が造られています。
茶室は邸宅の西側と東側にあります。
西の茶室
東の茶室
庭園
庭園の敷石部分にかぎり、広間の靴脱ぎ石におかれているスリッパを履いて歩くことが出来ます。
植栽と建物が調和した美しい庭園です。
庭門
庭門の先には茶室があります。
(茶室には、邸宅内からしか入れません。)
蹲踞(つくばい)と灯篭
蹲踞の横には、織部灯篭が配されていました。
織部灯篭は、基壇がなく地面に竿を直接生込んで設置されるのが特徴です。
1月と8月は庭園散策ができません
1月と8月は庭園保護の為、園路を使っての散策が出来ません。
園路からも庭園を見学されたい方は気を付けてください。
まとめ
「成城五丁目猪股庭園」は、手入れが行き届いた苔と松の緑が美しい庭園です。
庭園は、邸内から見える景観をよく意識して造られていると感じました。
邸宅の各所で外の景色を絵画のように見せる額縁構図の庭園が見られたことが印象的でした。
1月と8月は庭園保護の為、園路を使っての散策が出来ません。
訪れる際には、建物の保護のため靴下を持参し、素足での来園はさけましょう。
基本情報
所在地
〒157-0066 東京都世田谷区成城5丁目12−19
料金
無料
営業時間
午前9時30分より午後4時30分まで
定休日
毎週月曜日(月曜が祝日の場合は次の平日)と年末年始(12月29日~1月3日)
関連サイト
写真撮影日
2020年10月
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