(入間市)豊泉寺 ~狭山茶の名産地にある本格的な禅宗式庭園~

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狭山茶(さやまちゃ)の一大生産地の埼玉県入間市にある、豊泉寺に参拝して市の文化財に指定されている庭園を見て来ました。

豊泉寺への交通アクセス

訪問日は、入間市で狭山茶(さやまちゃ)を栽培する茶畑を見た後、徒歩で「豊泉寺」に訪れました。

「霞川」沿いの遊歩道と「県道63号」 を歩き、「霞川」の北にある住宅街に入ります。

街路をしばらく歩くと、「豊泉寺」が見えて来ました。

駐車場

境内の前に、大きな駐車場があります。

駐車場には、トイレも設置されていました。

近隣交通機関から

西武池袋線「 仏子駅」から「県道195号」を 経由して約2.5 km

西武池袋線 「入間市駅」から「県道63号 」を経由して約4.6 km

地図

豊泉寺(ふせんじ)

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埼玉県入間市にある「豊泉寺」は、戦国時代の天文元年(1532年)に小田原北条氏の家臣である豊泉左近将監が父母や将兵の菩提を弔うために開基し、木蓮寺瑞泉院四世・本室徳源禅師が開山した曹洞宗の寺院です。

御本尊は虚空蔵(コクウゾウ)菩薩。

山号は松龍山 。

山号の いわれは

「境内の裏一帯が樹齢数百年の古松で龍のような形をしていることから」

だと伝えられています。

境内に入り本堂の前で手を合わせ、本堂西側の小路から本堂裏側にある庭園に向かいました。

本堂

新しい本堂は平屋の入母屋造り。

狛犬

狛犬は阿吽両形が玉を加えていました。

阿形の狛犬が玉を加えているのは見かけることがありますが、両方が玉を口にしているものは珍しいのではないでしょうか。

口の中の玉は、

「間違っても、世人を惑わしたり、傷つける妄言を発してはならない」

という戒めの意味や、擬宝珠を表しているといわれます。

ちなみに擬宝珠は宝玉という意味の他、生命力が強く特有の匂いが邪気を払って魔除けになると伝えられる「ネギの花」を表現しているといわれています。

鐘楼

本堂の東側、第3駐車場の北には鐘楼がありました。

鐘楼にかけられている梵鐘は直径は72センチメートル、重量450キログラムあります。

梵鐘が最初に造られたのは寛文九年(一六九九年)ですが、昭和十八年(1943年)太平洋戦争のため供出されました。

現在の梵鐘は、昭和三十九年(1964年)に再建されたものです。

棟門(むねもん)

庭園入り口には、木造の棟門(むねもん)が造られています。

豊泉寺の庭園

本堂裏にある庭園は、明治年間に造られた本格的な禅宗式庭園で入間市の指定文化財になっています。

地元根岸の庭師の水村藤四郎氏によって造られました。

水村藤四郎氏は最初、父藤兵衛氏の後を継いで茶業に励み、茶の製法研究と品質向上に努め、根通り茶独特の”ちらしより”という技術を開発しました。

中年より造園業に転じ、東京に出て多くの造園に携わり腕を磨いたといいます。

豊泉寺の庭園は造園当初よりは多少手が加えられていますが、基本的には変わっておらず、市内にある本格的な禅宗式庭園として貴重なものです。

豊泉寺の庭園は加治丘陵の木立を後景にして、池の周りの傾斜地に植栽や石組みを配しています。

植栽の中心はツツジ。

池には亀石(?)。

庭園の上部には石塔と三尊石があります。

(周囲の傾斜地の小さな石組は、諸仏を表しているのでしょうか。)

まとめ

コンパクトながら、池と植栽・石組みがバランスよくまとまった趣のある庭園でした。

植栽として多くのツツジが植えられていたので、花が咲く4月頃に訪れると、より美しい庭園が見られると思います。

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基本情報

所在地

〒358-0035 埼玉県入間市中神681

料金

無料

関連サイト

豊泉寺の庭園|入間市公式ホームページ

写真撮影日

2019年11月

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