「竹田城」から始まった、雲海に浮かぶ天空の城ブーム。
このブームの中で、一躍世に知られるようになったのが「備中松山城」です。
ただ、それ以前から一部のカメラマンや城好きの人たちの間では雲海に浮かぶ、その幻想的な姿は知られていました。
自分もブーム加熱前に、展望ポイントがどこにあるのかを「松山城」で聞いたことがあります。
その時、おおよその場所を教えてもらいましたが
「木がじゃまして見えんけん脚立を持っていかんといかんよ」
と言われました。
当時は
「そこまでしてなぁ・・・。」
と思って断念しましたが最近、 展望台周辺が整備され眺望がよくなっていると聞き、雲海の出そうな日に高梁市の大松山にある雲海展望台を訪れました。
アクセス
まず高梁市の市街地から、国道484号を走ってループ橋を目指します。
ループ橋を上がって道なりに進むと、「雲海展望台」と「吉備国際サッカー場」の案内板があります。
その道を案内板にしたがって左折。
あとは、5キロほど進むと展望台駐車場に到着します。
- ループ橋を上がって進んだ先に、ダムが見え始めたら行き過ぎています。戻って案内板をさがしましょう。
- 左折してしばらく走ると、木が切り開かれ駐車場が整備された高陣といわれる場所が見えてきます。そこからも備中松山城が見えますが、一キロほど先にあるのが大松山の展望台です。
駐車場
駐車場は狭く、収容台数は4~5台ほど。
駐車料金は無料。
駐車場の脇には、仮設トイレが設置されています。
駐車場があいていない時は、一キロほど戻って高陣の駐車場に駐車するか、他車の邪魔にならないよう気を付けて路肩に車を停めるしかありません。
自分は他車の邪魔にならないよう、端によせて路肩に車を停めました。
(400m程先に車の回転場がありますが、そこは大型バスの転回場なので絶対に駐車しないようにしましょう。)
最寄り駅・近隣交通機関から
JR[備中高梁駅]から国道484号を経由して約12.2 km
地図
展望台から見る雲上にそびえる備中松山城
高梁市街地から車で国道484号を走り、ループ橋を上がり「雲海展望台」の案内板を左折。
案内板から5キロほど進み、展望台の駐車場に到着。
展望台は駐車場から、1~2分ほど坂を上がった林の中にあります。
木製の展望台は2層になった櫓造り。
展望台周辺の木は切り開かれ、2層目だけでなく1層目からも十分に雲海が見られる見通しが確保されていました。
雲海観賞にしては少し遅くなったからか、展望台に思ったほど人はいませんでした。
しかし、やや日は高くなっていたものの、分厚い雲海がしっかりと出ています。
雲海の中には、木々に囲まれた城の堅牢そうな天守閣がみえました。
「日本100名城」そして「日本三大山城」の一つにもかぞえられる「備中松山城」は、標高430メートルの「臥牛山」山頂にあり、現存天守を持つ山城としては最も高い所にあります。
城跡が国の史跡、江戸時代に建造された天守や二重櫓などは国の重要文化財に指定されています。
戦国時代の雰囲気を今に残す、風格ある姿が雲上に浮かぶ光景は壮観です。
盆地にある高梁市の上に広々とひろがる雲海だけを見ても、十分満足できる見応えがあります。
ちなみに、後ろの山にある通信施設の反射板が隠れるほど雲海が出ることは珍しいと聞きました。
訪問日は、反射板が隠れていた時間も多かったので運がよかったのでしょう。
(この日の高梁市は、朝6時で気温10度 湿度94% 風速は北西2mでした。)
雲海の見られる時期と時間
雲海が見られるのは、秋口の9月下旬~早春の4月上旬です。
個人的には、10月中旬~12月初旬と春先である3月初旬~4月初旬に雲海が見られることが多いと思います。
冬季には雪が積もることがあるので、降雪した日に訪れる場合は車にスタッドレスをはくなど、それなりの準備をしましょう。
雲海の見られる時間は、通常は明け方から午前8時頃まで。
雲海の濃い日には、10時すぎまで見られる時もあります。
雲海の条件
よく晴れて日中と夜間の寒暖差が大きいこと。
湿度が高いこと。
風の弱いこと。
これらの条件がそろった時、雲海が見られる可能性が高いです。
雲海観賞の準備
駐車場から展望台までの距離は近く、約1~2分。
車で訪れる場合は、特別な準備は必要ないと思います。
ただし展望台は気温が低くなりやすい山上にあるので、防寒具は持って行った方が良いでしょう。
(積雪のある時は、滑り止めのついた靴も持っていきましょう。)
まとめ
備中松山城が建つ高梁市は、山に囲まれた盆地にあり市内には一級河川高梁川が流れる霧の出やすい街です。
周辺の地域と比べても濃い霧の発生率が高く、雲海の上に城郭がそびえる幻想的な光景を観賞しやすい場所だと思います。
また高梁市には雲海を観賞できる見晴らしの良い山が多く、備中松山城の他にも弥高山をはじめとする雲海の名所がいくつかあります。
これまでに訪れた雲海が見られる散策地
これまでに訪れた岡山県の散策地
弥高山から見る雲海 ~中国山地にひろがる雲海のパノラマ風景~
大山展望台(岡山県) ~湯郷温泉から近い雲海が観賞できる展望台~
基本情報
所在地
〒716-0007 岡山県高梁市奥万田町
料金
無料
関連サイト
写真撮影日
2015年10月