和歌山市雑賀崎にある番所庭園に行ってきました。
アクセス
「番所庭園」へは「和歌山駅」方面から車で向かいました。
和歌山市街地から県道15号を数キロ走り、やや細めの市道に右折。
市道をしばらく進むと「番所庭園」の前に造られている駐車場に到着します。
駐車場
舗装された立派な駐車場ですが、駐車場前の市道が狭いため大型バスは駐車できません。
駐車台数は普通車、約27台です。
駐車料金は、自動車 500円(3H以上は1,000円)、2輪車 200円です。
いずれも入園目的以外の駐車はできません。
最寄り駅・近隣交通機関から
- 南海電気鉄道和歌山港線「和歌山港駅」から県道15号を経由して約4.7 km
- 南海電気鉄道和歌山港線「和歌山市駅」から県道15号を経由して約7.9 km
- JR「和歌山駅」から県道15号を経由して約9.1 km
地図
番所庭園(ばんどこていえん)
海に長く突き出た地形にある番所庭園は、「番所の鼻」と言い、江戸時代「紀州藩」によって海の防備見張りのための遠見番所が設けられていました。
藩内に設けられた番所の中でも和歌山城に最も近い番所として、狼烟場と共に重要な番所でした。
その後、遠見番所は鷹の巣山頂へ移転し、「番所庭園」がある場所は「元番所」と呼ばれました。
幕末ペリーの黒船来航(嘉永6年/1853年)を機に、紀州藩は本格的に海防に取り組み、安政元年(1854年)に家老・三浦長門守御持場「元番所お台場」が、現在の番所庭園の場所に構築されました。
もともと、紀伊水道に浮かぶ大島(男島)や中ノ島(女島)、双子島を望む景勝地であった番所のあった位置を整備して築かれたのが現在の番所庭園です。
番所庭園は日本遺産に認定されています。
また、「和歌山市万葉めぐりコース」、「せとうち夢海道50景」にも選定されています。
番所庭園の景観
駐車場から入口に向かい入園料600円を払って入園。
番所庭園は、かつて番所のあった岬に造られた芝生敷きの庭園です。
入り口付近には、和歌山県の名産である青石で造られた石庭がありました。
庭園と断崖の境にも青石がつかわれています。
背の低い松が庭園の植栽の中心です。
番所庭園は、724年(神亀元年)、聖武天皇が和歌の浦へ行幸された際に、お供した藤原卿が雑賀浦の漁火を見て歌を詠んだ万葉ゆかりの地です。
園内には、藤原卿が詠んだ歌の碑が建てられています。
「紀の国の 雑賀の浦に 出で見れば 海女の燈火 波の間ゆ見ゆ」
園内には、海岸まで降りることができる階段があります。
庭園の端には双眼鏡が備え付けられていました。
その眺望から番所庭園は、夕日の名所としても知られています。
海岸風景が見られる庭園
園内から見られる海岸風景も番所庭園の見所のひとつです。
特に紀州青石(緑泥片岩)が彩る海岸美を見ることが出来る庭園はこの庭園以外にはないでしょう。
番所庭園からは紀伊水道に浮かぶ大島(男島)、中ノ島(女島)そして双子島を見ることが出来ます。
庭園の北には雑賀崎灯台が見えました。
バーベキュウや海水浴が楽しめる庭園
番所庭園は園内でバーベキュウや海水浴または釣りが行える珍しい庭園です。
庭園にはバーベキュウ用のサイトがあります。
訪問日にも何組かがバーベキュウを楽しんでいました。
このロケーションでのバーベキュウはなかなか貴重な体験かもしれません。
海岸のプライベートビーチでは海水浴が行えます。
温水シャワーも整備されていました。
シャワーは一人一回300円。
海岸では海水浴の他磯釣りをしている人もいました。
バーベキューサイトのご案内
開設期間 | 開園日(年中無休,但し雨天休園) |
利用時間 | AM 9:00~閉園1時間前まで |
予約 | 予約必須。ただし「空きサイト」が有れば、予約なしでも当日の利用が可能です。
予約は、利用の3ヶ月前から先着順で受け付けています。 |
サイト数 | 7サイト(内スペシャルサイトは4サイト、サイトの標準ご利用人数:8名) |
スペシャルサイト利用料金 | スペシャルサイト(Aサイト、Bサイト、Cサイト) \7,000、 スペシャルサイト(Sサイト) \8,000
「スペシャルサイト」は「コンロ一式」レンタル用品付きです。 |
有料レンタル用品 | コンロ一式(コンロ・鉄板・網・炭・トング1個・ゴミ袋)\3,000 レジャーチェアー(椅子) \200、フォールディングテーブル \500、電源設置(電気代込み)\500、まな板 \100、ザル \100、ボール \100、包丁\250、ターナー(鉄板用ヘラ) \100 |
販売品(品切れの場合が有るので、なるべく持参してさい) | 紙コップ等、炭、 着火材、各種ドリンク、アイスクリーム |
ゴミの放置(瀬戸内海国立公園の為,[ゴミ][火消し炭]は各自持ち帰ってください)
(500円にて、ゴミ引き取りサービスが行われています)
ロケ地
海洋眺望絶佳の景勝地と言われる番所庭園は多数の撮影のロケ地になっています。
作品 | 放送年 | 主演 |
水戸黄門 | 2010年 | 里見浩太朗さん |
NHK「ふるさと歴史ウオーク」 | 2011年 | 松野明美さん(元マラソン選手)他 |
木曜ミステリー「科捜研の女」 | 2013年 | 沢口靖子さん |
ドラマ「球形の荒野」 | 2014年 | 木村佳乃さん/寺尾聡さん |
まとめ
番所庭園は、周囲を海に囲まれている海洋眺望絶佳の景勝地といわれる庭園です。
個人的には庭園からみえる、紀伊水道に浮かぶ島々と紀州青石(緑泥片岩)が形成する海岸風景が印象的でした。
園内で、バーベキュウや海水浴ができるのも大きな特徴です。
駐車場料金と入園料は、それぞれ必要なので念頭においておきましょう。
基本情報
所在地 | 〒641-0062 和歌山県和歌山市雑賀崎番所ノ鼻 |
入園料金 | 大人 600円、子供 300円 (未就学児以下は無料) |
駐車場 | 27台(駐車場前市道が狭いため大型バスは駐車できません)
自動車 500円(3H以上は1,000円)、2輪車 200円 (いずれも入園目的以外の駐車は不可) |
営業時間 | 4月-8月 AM9:00-PM6:00、9月-3月 AM8:00-PM5:00
*閉園後は、人・自動車の出入りは出来なくなります。 |
開園日 | 年中無休(但し、荒天時・年末年始は臨時休園) |
温水シャワー | 1人1回300円 |
お問い合わせ | TEL&FAX 073-444-6533 |
関連サイト
写真撮影日
2019年9月
これまでに訪れた庭園
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